表現の技術として、PPTでの説明資料のほかにWordを用いて説明するケースも多くなってきています。PPT資料を使わずに、会議資料を全てWord文書にしている代表的な企業はAmazonです。
Amazonは、商品開発の際にはまず文章ベースのプレスリリースから書いているようです。PPT廃止の理由として語られているのは、PPTだと論理があいまいな部分も図でいくらでもごまかしがきくからというもの。
一方、Word文書の場合は全てを文字で表現するため論理のごまかしがきかないのです。ですが、文字ベースの文書で納得感を正しく醸成し、理解させるのは中々難しい・そこでWord文書型のプレゼンでは論理展開が非常に重要となります。
プレゼン資料が満たすべき要件と注意点
Word型のプレゼン資料で最も重要なのが、論理展開と論理構成です。
PPTのように図解とストーリーで表現していくスタイルと異なり、Word文書では明快な論理展開で理解していってもらう必要があります。
論理展開をWord文書で表現するといっても、正しくビュレットポイントや段落構成で表現しなければ、読み取りが難しくなり、伝えたいメッセージを正しくとどけることができません。
Word型の文書では、以下の流れで表現していくこととなります。
- 報告内容と目的
- 導入
- 結論
- 結論の理由
まずは何よりも、何の報告なのか、どのような目的で報告を行うかを伝えなければなりません。
何についての報告かを伝え、受けてとしての経営陣は何をすべきかを端的に表現します。
次に、2.導入の部分ですが、ここが最も気を付けなければならない箇所です。
導入については以下3つの流れに沿って表現します。
- 状況
- 複雑化
- 疑問
「状況」では、「XXXをXXXの理由から検討を進めてきた」などのように状況を説明し、「ああ、あの話ね、いまこんなステータスだったよね」と状況を思い起こさせることから始めましょう。
次の「複雑化」では、「XXXの検討を進める中でXXXの変化を受けて、XXXの問題が発生してしまっており、速やかな対応が必要」といったように現状のステータスに対して、現状でどのようなことが起こってしまっているか等を表現しましょう。
最後の「疑問」については、上記の複雑以下した状況に対応するために、「何をすべきか?どのように対応すべきか?だれが対応すべきか?」などのように文書で説明する結論の前提となる疑問を提示しましょう。
導入が終わったら、続いて3. 結論の箇所です。
結論では上記導入部分での疑問に対して、結論を端的に表現する。「XXXの理由から、XXXをすべき」といった具合である。結論からその結論に至った理由をサマリ程度で表現し、詳細な理由を説明している段落に誘導できるとよいでしょう、
そして、最後は 4. 結論の理由を表現する。理由は大きく3つであるという風に表現し、1つずつ段落を使用し、理由を丁寧に構造化し、述べていくこととなります。
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