海外展開のすすめ

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1.世界人口と日本人口

企業が成長する為の内容を述べてきましたが、今回は市場に視野を向けてみたいと思います。
日本の市場ですが、まず、人口は2008年の1億2,806万人をピークに減少を続け、2055年(令和37年)には1億人を割り込み、9,744万人になることが予想されています。
次に、15~64歳の「生産年齢人口」ですが、こちらも1995年より減少がはじまり、2025年には7,085万人と予想され、すでに生産年齢人口が日本の総人口の60%を下回っています。この傾向は今後も、少子高齢化が進むことなどから、継続していくと予測されています。

では、世界はどうでしょうか?世界の人口が50億人に到達したのが、1987年といわれています。その後、60億人は1999年、70億人は2011年と12~13年で10億人が増えているような推移となっています。2020年では78億人と言われており、2050年には97億人になると試算されています。現在中国の14億人を筆頭にインド13億人と続き、日本は2019年に世界の10位からメキシコに抜かれ11位に後退しています。(出典:国際連合広報センター「世界人口推計2019年版」)
この数字から見る通り、日本では人口が減少傾向にありますが、世界的にみると今後もどんどん人口は増えていきます。
人口の推移・予想を見る限り世界全体では市場がまだまだ広がっていき経済成長が続いていくと想像できます。
日本では少子高齢化で市場が縮小していっているので真逆の状況ですね。

2.海外展開のすすめ

動かず、苦労せずして成長できればいうこと無いですが、限られた狭い市場をさらに苦労してサバイバル競争していくことを考えると、広いパイがあり、今後もそれは大きくなっていく海外の市場で規模を拡大していくという選択肢も日本の企業はもっと考えていくべきではないでしょうか?

華僑にはじまり、韓国や多くのアジアの国々は海外に活路を見出し、何十年も前からどんどん海外に出ていき、大きな成果をあげています。
日本はガラパゴス市場と言われるように、島国や言語の原因もありますが、これまで人口もそれなりに多かった為、海外にわざわざ目を向けなくても日本に住む人を対象に活動するだけで企業はある程度機能していました。ただ、市場も小さくなってきている・働き手も少なくなってきているという状況においては、その逆である大きな市場で働き手も旺盛にあるところを対象に活動する方が断然成功する可能性も広がります。言語の問題もあるため、そう簡単に決断しにくいということもありますが、教育改革やコンピュータ(ここでは翻訳)機能強化等国全体での継続的且つ大胆な意識改革や制度改革が必要ですが、それを待っていては日本の企業の多くはじり貧になってしまう可能性が高くなります。並行して海外に目を向けていくことで新たな活路・成長を確保していく勇気と実行力が今の日本の経営者には試されているといえます。

ただし、市場が成長している海外なら成功できる…と海外にいけばよいという甘い考えでいくと厳しい現実に直面することになります。
海外にでると、その地域の方からするとあなたは外国企業です。その国・地域で保護されている国内企業や既に進出している先輩企業(他国含め)と伍して戦っていかないといけません。しっかりと武装していかないとそれは日本の国内市場よりも厳しい戦いになってしまいます。

3.海外展開の心得:仲間つくり

では、何から動いていけばよいでしょうか?
まずは、仲間を見つけるところからスタートしてみてはいかがでしょうか?
日本人にとって海外市場は確かに大きく夢のある市場です。ただし、言葉も違えば商慣習も違います。日本にいれば当たり前のことが海外では常識外れ・タブーであることもしばしばです。やはり教えてくれる人がいるのといないのとではその外国での当たり前を理解するのに大きな差が出てきます。そして、心強さといった精神的な点も大きく違ってきます。

また、私が海外でビジネスを行なっていた際に強く感じたのは同じ日本人同士助け合っていこうという気持ちが多かれ少ながれあり、日本企業同士での助け合いが頻繁にありました。
現地の国内企業をそういった仲間企業から紹介してもらうことも多々ありました。
このように異国の地では同士といえる企業を作っておくととても有効であるといえます。

4.海外展開の心得:視察のすすめ

次にどこを拠点にするか?人に聞いた、誰かが良いと言っているなどなど決めようと思うと簡単に決められます。これはあまりおすすめできません。国内であれば、駅からどれくらいの立地でお客さんが多い場所へ行きやすい場所かなど細かく見て回ると思います。
日本であれば商慣習がわかっていますが、そういうことを肌で理解していない地ではやはり現地の視察は行っておくべきです。
その地にいってみないとわからない働く環境であったり、その国・地域の方の趣味趣向であったり、上述した同士となりうる企業候補がどれくらいあるのか?競合となる企業たちの動きはどのようなものか?こういったデータではわからない現地での肌で感じられる機会を設けることは今後様々な判断をする際の土台となってくれるはずです。

5.海外展開の心得:助成金・補助金

そして、軍資金と成りうる助成金や補助金等活用できるものはしっかりと活用していきましょう。JETROや大使館なども活用できることはどんどん活用していきましょう。JETROや大使館は私が海外展開を行なうにあたっていろいろ相談に乗ってくれたり、現地情報を教えてくれたりしました。その国独自の補助金や優遇制度などもあったりします。やはり知る人が得をすることが現実にありますので、情報や人脈を駆使して自社に有利な展開に持ち込むことが成功の鍵をにぎっています。

6.海外展開の心得:貿易・関税

そして、同士と似ていますが、様々な現地でのサポートや支援を行なってくれるパートナーやエージェントを確保しておくことも視野に入れておくとよいでしょう。
すぐに情報や人脈紹介等を行なってくれる協力体制ができていればよいですが、多くの企業はそういう恵まれた状態で海外に進出できていないのが現状ではないかと思います。海外市場においてはよちよち歩きの赤ちゃんといえる状態の会社であると認識されているようであれば、コストをかけてでもしっかり成功を導いてくれるエージェントを確保するという選択肢も殉難に持っておくことが良いでしょう。
それくらい念には念を入れて、リスクと相談しながら展開していく心構えが必要となってきます。ここでは海外と国内の連携を取る際に必ず必要となる輸出・輸入のサポートをご紹介させていただきますので、ぜひご参考にしてください。

貿易取引は「契約→輸送→決済」の流れで行われ、売買契約の締結→貨物の輸送→商品代金の決済いう3つのステージに分類されます。
貿易取引における契約・輸送・決済には、貿易特有の書類や手続きが多くありますので、知見のある方でないと進めることは難しいでしょう。
また、輸出・輸入共にに各国の税関における通関の必要があることも貿易取引の難しくさせている要因です。
初めての取引では、輸出者・輸入者ともに相手企業を知らない状態です。そこで、第三者機関に相手企業の信用状態を調べてもらう「信用調査」を行ったり、競合企業のリサーチを行ったりする場合もあります。
また、業務での貿易ソフトを活用したり、会計ソフトと連携したりと貿易に関する業務は通常と異なるスキルが必要になります。
こういった貿易特有の業務をサポートしているのが、株式会社トレードタックイーストジャパン(https://tte-japan.com/)です。
貿易取引において様々な不安点や業務の効率化等のサポートを行なっている企業ですので、貿易を行なう際はご相談してみてはいかがでしょうか。

(株)東京経営企画

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